家は家族を守る存在。頑丈で長持ち、しかも手入れがラクだから、百年住宅の家はいい
平成16年9月取材
19年たっても新築の趣 その秘密は・・・・・・
人生において、自分の5年後、10年後の姿を想像するのがきわめて難しいように、いちど建てた家の10年後、20年後を思い浮かべるのも難しいものです。
ところが浜松のK邸におじゃまして門前に立ったとたん、驚きました。この家は19年前、百年住宅浜松展示場を訪れたKさんが、「まったく同じに建てたい」と希望されたもの。そして、当時の真新しいモデルハウスそのままの美しい外観がそこにあるのです。
「2年前に塗り替えましたから。手入れも動力噴霧器を使えば簡単、年に1回洗うだけですむ。百年住宅は水が中に入らないつくりだからね。木造だとこんなことはできないが、この家なら丸洗いできるんだ。壁も、網戸も、屋上も」
農作業で肥料などをまく噴霧器を使い、水をシャワー状にかけるというのです。78歳と思えないほどの気力、体力。「この間は壊れた田植え機を、ウインチを使ってランドクルーザーで引く形に改造した」と、こともなげに笑顔を見せます。
「新しいものが好きだね。ワープロも手引書だけで誰にも習わず覚えたし、コピー機やプリンターも活用している」
毎日、田んぼに畑、自家用ハウスでの農作業に加え、自治会の組長の仕事にも大忙し。そうして合間のひととき、和室でごろんと畳に寝そべるのが日課です。
「これが、夏は涼しいし、冬温かいし、本当に気持ちがいいんだよ」
工法をよく検討して家を選ぶべきだ

新しいものが好きとおっしゃるだけあって、Kさんは家づくりの技術に関しても、厳しい評価眼をもっておられます。
「ちょうどこの家を建てるとき、百年住宅の中嶋社長が地熱利用工法の実験を繰り返していると聞いた。井戸水の原理で、地熱を家中の温度管理に役立てる。縁の下がない構造で、一枚岩の上に建っているのと一緒だから、非常に強い家になる。これは理にかなっていると、うちも地熱利用にすることにした」
現在、百年住宅の家は3,000棟ほどあり、2,000棟が地熱利用工法を採用しています。その強さと住み心地の良さに対する評価が高まり、近年はほとんどの方が地熱利用を希望されますが、Kさんのように早期から率先して取り入れられたケースは少数です。
「この聚楽壁をごらんなさい。19年たってヒビひとつ入っていないでしょう。これは、たとえ地震がきても揺れを躯体が受け止めるから。阪神大震災で百年住宅の家が窓ガラス1枚割れなかったというのと、同じことなんだよ」
これまで木造の家を2軒、鉄骨の家を1軒建て百年住宅が4軒目というKさん。経験に基づくご意見のひとつずつが、力強く耳に残ります。
「木造は当然のこと、鉄骨の家も台風がくれば揺れる。鉄骨の家は、火事になると骨が曲がっちゃう。私も百年住宅の家を知り合いに何軒か勧めて、建ったうちの1軒が火事を出したけれど、躯体も外も平気で、中の造作をやり直すだけですんだ。命も助かった。鉄骨が火に弱いことは、アメリカの同時多発テロで、アルカイダがビルに突っ込んだあとで崩落したとき、よくわかったでしょう」

↑和室には和室向きの、洋室には洋室向きの、額や絵画、小物などを選んで居心地よく飾られたF邸の室内。「男の子3人が走り回って大変」と法子さんは笑いますが、ちりひとつなく磨き上げられた各部屋に、家族への細やかな愛情を見る思いがしました。
孫の代まで生きる丈夫な家づくりを

家をつくる際、「家族の命を守る存在」として、家の強さを第一義に考える。
当然のことのようですが、どうしても重要な構造の問題を後回しにしがちな人が多いのは事実です。その点、Kさんは若いころに経験した水害が強く印象に残り、ずっと真剣に考えてきたといいます。
「20歳のとき天竜川が決壊して、たくさんの家が流され何十人もの人が死んだ。当時の家も床上1メートルくらい水が上がりましたよ。だから、今の家は土を盛って道路から50センチほど高くしている。もっとも百年住宅だから、室内にいれば小さな地震程度には気づかないし、土砂降りでもわからないけれども」
この静けさ、安心感は何ものにも代えがたい、とKさん。隣に住む息子さん一家との行き来も盛んで、おじいちゃんを大好きなお孫さんが、朝夕顔をのぞかせます。お孫さんが成人し、さらにひ孫をなすまで、この家はどっしりと家族を見守ってくれるのではないでしょうか。






