「地震に強い家を建てたい」 家を建てる方の多くは、家づくりをする際にこうした希望を持っています。 日本のように地震の多い国では、揺れに耐えられる特徴を持つ建物が欠かせません。 また、地盤や二次災害といった建物以外の要素への配慮も必要です。 本記事では、地震に強い家を実現するための15の特徴と工夫をわかりやすく解説します。ご自身とご家族を守る住まいを建てるためにぜひ参考にしてください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 今、地震に強い家が求められる理由とは? ▶引用:内閣府 中央防災会議が想定している主な大規模地震 日本に暮らす以上、地震への備えは避けて通れません。 特にここ数年は、大規模な地震についてのニュースが多く見られることもあり、次のような理由で「地震に強い家」を選ぶ動きが加速しています。 南海トラフ巨大地震などの発生が懸念されている 首都直下地震など、都市部が被災する地震の発生が懸念されている 直近の地震(能登半島地震など)で倒壊、損壊した住宅の被害が大きかった ▶大地震でも安心「無傷の住まい」が分かるカタログ4点セットはコチラ 『地震に強い家』15の特徴・構造 では、具体的に地震に強い家を建てるためにはどうすればよいのでしょうか。 代表的な15の特徴や構造についてお伝えします。 地震に耐える「構造や建材、設計」の工夫 はじめに紹介するのは、建物本体の耐震性を高める、構造や建材、設計に関する工夫です。 (1)耐震等級2、3を取得している 耐震等級は建物の耐震性能を3段階で示す基準で、適合するように家を建てることで耐震性を高められます。 等級1が建築基準法レベルに相当し、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の耐震性能を有します。 なお、耐震等級を高めた場合でも、建物に加わるダメージの蓄積は避けられませんので、ダメージを軽減する、またはダメージを受け付けない強靭な構造体にするといった対策が求められます。 (2)上下階で柱や壁の位置が一致している(直下率が高い) 直下率とは、2階の柱や壁が1階の柱・壁の上にどれだけ重なっているかを示す指標です。 直下率が高いほど加わる地震力を地盤へとバランスよく伝えることができ、建物に加わるダメージを軽減できます。 構造上の安定性を高めるために、重要となる考え方です。 (3)正方形や長方形など、シンプルな形状 ▶施工事例:平屋の暮らしで好きなものだけを心地よく。老後も見据えた、無駄なく好きをかたちにした住まい。【牧之原市】 建物の形状が複雑になると、地震時に揺れが一部に集中しやすくなります。 逆に凹凸の少ないシンプルな形状は、揺れの力を均等に分散させるため有利です。 たとえば正方形、長方形などにして、地震の揺れが集中する箇所を少なくすることが重要です。 (4)窓や玄関ドアなど開口部が偏っていない 窓や玄関ドアなどの開口部が建物の一方向に集中すると、建物の「偏心率(建物の重さの中心と、建物を支える力の中心のズレ)」が高くなり、揺れの際にねじれが生じやすくなります。 建物にねじれが発生すると損傷の危険性が高まりますので、開口部の位置や量は四方向にバランスよく配置されるよう設計することが大切です。 (5)採用している建材の強度が高い 地震に強い家を建てるには、柱や梁、耐力壁といった構造部材の強度が重要です。 たとえばRC造(鉄筋コンクリート造)は、地震の揺れで建物に加わる引張、圧縮どちらの力にも耐える特徴を持ちます。 また、同じRC造でも、工場で厳密に品質が管理された方が強度が高く、こうした建材を利用したWPC工法などを積極的に利用することがおすすめです。 ▶工場生産の鉄筋コンクリートパネルを利用するWPC工法 (6)構造体の耐久性が高い 建物の耐久性は、構造体が地震に長く耐え続けられるのかを示す指標です。 税金を計算する際に利用される減価償却の考え方では、木造住宅の法定耐用年数は22年、鉄骨造は34年、鉄筋コンクリート造は47年とされています。 適切にメンテナンスすればより長期間に渡って建物を利用できますので、構造体の強さに加えて、長期にわたって性能を維持できる特徴も重視するべきです。 ▶最長100年保証、百年住宅の住まい (7)屋根に軽量な建材を使用している 屋根が重いと地震の揺れによって建物が振り子のように大きく揺れ、構造体への負担が増します。 瓦屋根に比べて軽量な金属屋根やスレート材などは、重心が下がることで揺れにくくなり耐震性の向上につながりますので、耐震性を高めるためには軽量屋根がおすすめです。 揺れを抑える「地盤や揺れ、生活空間」への対策 建物本体の耐震性に加えて、発生した地震の揺れを抑える各種対策も重要です。 具体的には、地盤への対策や揺れを吸収する技術が該当します。 (8)強固な地盤に建てられている 建物の耐震性に加えて、強度の高い地盤に家を建てることも重要です。 強固な地盤の例としては、支持層が浅い箇所にある「台地・山地・段丘」などが挙げられます。 一方、沖積層や埋立地など海の近くや川の近く、谷地といった地形にある軟弱地盤は揺れやすく、液状化の危険性も高いため地盤調査と改良が求められます。 ▶軟弱地盤への適切な対応で安心の百年住宅の家 (9)共振現象への対策を取っている 地震の揺れと建物の周期(地震の揺れが繰り返されるタイミング)が一致すると、揺れが増幅する「共振現象」が起こります。 共振を防ぐには、建物の高さや構造を工夫し、固有周期を調整する必要があります。 たとえば、大地震で生じがちな「0.6~1.2秒」の周期を避けられる、RC造の構造体が該当します。 ▶固有周期の短いWPC工法 ▶関連記事:地震における『固有周期』とは?RC住宅が地震に強い理由を揺れの特徴から解説 (10)制震、免震といった地震対策を取っている 「制震」は建物内部にダンパーなどを設置し、揺れのエネルギーを吸収する技術です。一方「免震」は建物と地盤の間に装置を設けて、揺れ自体を建物に伝えにくくします。 どちらも従来の耐震構造に加えて導入することで、揺れによるダメージの軽減が期待できます。 ただし、制震、免震といった装置が実際に役立つのは、設置後年数が経過して地震が発生したときです。 このとき正常に作動するかは分からず、また部品や装置の交換といった適切なメンテナンスが必要である点にも注意が必要です。 制震、免震を含めてどんな装置も故障や劣化のリスクは抱えていますので補助的なものと捉え、最終的には建物そのものが地震に耐えられる設計であることが重要です。 ▶関連記事:耐震構造とは?制震・免震との違い、地震に強い家にする方法を解説 (11)家具や家電に対して適切な地震対策をとっている 建物が無事でも、室内の家具や家電が倒れればケガや二次災害の原因になります。 L字金具での固定、耐震ジェルの使用、転倒防止ベルトの設置などが有効です。冷蔵庫やテレビなど重心が高い家電にも対策を施すことで、安全性が大きく高まります。 総合的な安心を支える「二次災害対策と実績」 地震への備えは、直接的な被害のほか、被災後の生活水準を維持するための対策も含まれます。 (12)二次災害への対策を取っている(津波対策) 津波の危険性がある地域では、高台に建てる、高基礎を採用する、避難経路を確保するといった対策が重要です。 ハザードマップを確認し、津波到達時間や想定水深に応じて建物の立地や構造を検討することで、命を守る対策が可能になります。 津波を受けても流出しない、津波対策を講じることも重要です。 ▶自宅設置の屋上シェルターで突然の津波も安心 ▶関連記事:南海トラフ地震発生時どこに逃げる?避難行動の想定や事前の対策も紹介 (13)二次災害への対策を取っている(火災対策) 地震後にはガス漏れや電気火災による火災リスクも高まります。 延焼を防ぐには、隣家との距離を取ることや防火仕様の外壁、屋根材の採用が有効です。 感震ブレーカーや自動ガス遮断機器の導入など、設備面での備えも火災被害を最小限に抑える手段です。 ほかにも、外壁に不燃性の高い建材(鉄筋コンクリートなど)を利用することが挙げられます。 ▶二次災害(火災)にも強い百年住宅の家 (14)地震に遭遇しても倒壊、損壊しない実績を持つ 過去の震災で倒壊や損壊を免れた住宅は、その設計や工法が実証されているといえます。 地震後の被害報告や建築会社の実績を確認することで、信頼できる構造や工法を見極めることができます。 こうした会社は地震に耐えた、または損傷を避けられたことを広く公表していますので、気になる会社のホームページを確認してみましょう。 ▶百年住宅のWPC住宅は過去の大地震でも「無傷」 (15)地震発生後の復旧を想定している 倒壊を免れても、生活インフラの停止や設備の損傷があれば日常は戻りません。 太陽光発電+蓄電池の導入、水や非常食の備蓄、応急修理を想定した設計など、復旧を見越した備えが重要です。 地震に遭遇した場合に、建物本体が重大な損傷を受けない強度にすることも検討しましょう。 まとめ│地震に強い家を「百年住宅」で実現 ▶施工事例:海辺のリゾートホテルのような心地よい風を感じる家【静岡市】 地震に強い家を実現するためには、構造や設計、建材に加えて、地盤・共振・二次災害までを考慮した総合的な備えが重要です。 ご紹介した15の特徴をふまえて、ご自身とご家族の命を守る住まいを選びましょう。 「百年住宅」では、鉄筋コンクリートで構成されるWPC工法など高耐久の構造を採用し、震度7にも耐える家づくりを実現しています。 大きな地震に対しても安心、安全な家を建てたい方は、大地震で「無傷」の実績を持つ百年住宅までぜひ一度ご相談ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
「耐震構造とよく聞くけど、実際どんな仕組みなの?」 このような疑問を感じたことはありませんか? 本記事では、耐震構造の定義や基本的な考え方をはじめ、制震構造や免震構造との違いもわかりやすく解説します。 あわせて、木造や鉄骨、鉄筋コンクリートなど建物構造ごとの耐震性能の特徴や、住宅の耐震性を高めるためにできる家づくりの工夫も紹介しますので、これから住宅を建てる方はぜひ参考にしてください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 耐震構造とは? 「耐震構造とは?」と疑問をお持ちの方に向けて、はじめに耐震構造の定義や基本的な考え方をご紹介します。 地震に強い住まいを目指すなら、まずは耐震構造の基本を確認しましょう。 耐震構造の定義と基本的な考え方 ▶施工事例:シンプルだけど木の温もりを感じる【白と木の家】 効果的な木目の使い方に注目!【静岡市】 耐震構造とは、地震の揺れに「耐える」ことを目的とした構造のことです。 地震の揺れが建物に伝わっても倒壊や崩壊を防げるよう、以下のとおり柱や梁、壁といった構造部分を強化して設計します。 構造用合板や筋交いなどの耐力壁を適切に配置 柱や梁、壁の接合部を金物などで強化 基礎と建物の接合部の固定を強化し構造全体の一体性を高める こうした工夫を施し、地震の揺れを受けても倒壊、損傷しづらい家を目指します。 耐震構造は、現在の建築基準法でも最低限求められる基本構造であり、住宅やマンションを問わず多くの建物に採用されています。 耐震構造の歴史(新旧耐震基準など) 耐震構造の基準は、過去に発生した大地震を教訓に進化してきました。 特に大きな転機となったのは、1981年の建築基準法改正です。 この年以前に建てられた建物は「旧耐震基準」に基づき、震度5程度までの地震に耐える設計でした。 一方、1981年6月以降は「新耐震基準」が導入され、震度6強から7の地震でも倒壊しないことが求められるようになりました。 さらに、2000年には耐力壁の配置バランスや接合部の強化が義務化され、より耐震性が高まるよう制度が変わっています。 耐震、制震、免震の違いと選び方 地震に強い家づくりを考えるうえで、「耐震」「制震」「免震」の違いを理解することは非常に重要です。 どの構造にもメリットとデメリットがあり、立地や建物の用途に合わせた選択が求められます。 各構造の特徴は以下の通りです。 耐震構造 仕組み:建物の強度で揺れに耐える 初期コスト:比較的安価 メンテナンス:少ない 対応建物:戸建てからマンションなど幅広く対応 余震への強さ:◯(強度増加で余震にも強くなる) 制震構造 仕組み:制震装置で揺れを吸収、軽減 初期コスト:中程度 メンテナンス:装置の点検、交換が必要な場合あり 対応建物:主に中高層マンション、公共施設など 余震への強さ:◯(揺れを抑えてダメージを軽減) 免震構造 仕組み:建物を地面から絶縁し揺れを伝えにくくする 初期コスト:高額(免震装置や施工が高コスト) メンテナンス:装置の点検、維持が必要 対応建物:主に大型施設で採用される 余震への強さ:◎(揺れを伝えにくいため非常に強い) 建物の構造別耐震性能も把握しよう 建物の耐震性は、「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」など採用されている構造形式によっても変わります。 日本で最も普及している木造住宅は、建物が軽量な分地震による建物にかかる力が小さく抑えられ、倒壊リスクを軽減しやすい点が特徴です。 一方、鉄骨造(S造)は鋼材による高い強度としなやかさを持ち、揺れを効果的に吸収、分散できます。 そして鉄筋コンクリート造(RC造)は、構造そのものの剛性が高く、地震時にも変形しにくい安定性が強みです。 ただし建物が重いため、基礎や地盤の対策も重要になります。 これら3つの構造には、それぞれ異なる特徴があるため、表のとおり目的や敷地条件に応じた選択が求められます。 木造住宅 耐震性:軽量で地震力が小さく、揺れに強い傾向 構造の特徴:柱や梁、壁で支える構造 耐久性:定期的なメンテナンスが必要 コスト:比較的安価 設計自由度:高い(リフォームしやすい) 主な用途:戸建て住宅、木造アパート 鉄骨造(S造) 耐震性:柔軟性があり揺れを吸収しやすい 構造の特徴:鋼材によるフレーム構造 耐久性:部材が錆びる可能性があり、塗装管理が必要 コスト:中程度(使用部材により幅がある) 設計自由度:中程度(柱や梁の制約がある) 主な用途:低~中高層の住宅やビル、倉庫など 鉄筋コンクリート造(RC造) 耐震性:高い剛性で揺れにくく、耐震性が非常に高い 構造の特徴:コンクリートと鉄筋の組み合わせによる構造 耐久性:長寿命で劣化しにくいが、初期施工品質が重要に コスト:高コスト(施工や材料費が高い) 設計自由度:低め(壁式構造は間取り変更が難しい) 主な用途:低~中高層の住宅やビル、倉庫など 耐震性を高める、家づくり5つの工夫を紹介 記事の終わりに、耐震性を高めるために設計段階で意識すべき5つの家づくりの工夫をご紹介します。 構造選びから地盤対策、間取り設計、建材の選定まで、地震に強い住まいを実現するためのポイントを確認しましょう。 壁全体で支える「壁式構造」を選ぶ 強固な地盤、および基礎を作る 実績のある会社への依頼も重要 正方形に近いバランスの良い間取りを選ぶ 高い耐力の建材を利用する 壁全体で支える「壁式構造」を選ぶ ▶耐震性の高い鉄筋コンクリート製の「壁式構造」 「壁式構造」とは、柱と梁で構成される構造とは異なり、壁そのもので建物を支える構造形式です。 地震の揺れを壁面全体で受け止めるため、力が分散されやすく変形や倒壊のリスクを抑えられます。 また、耐震性以外にも次のようなメリットがあります。 床壁の一体化で気密性、断熱性に優れる 遮音性が高く静かな住環境になる 施工期間が短く工期を短縮できる ▶関連コラム:壁式構造とは?ラーメン構造との違いや見分け方、メリットまで徹底解説 強固な地盤、および基礎を作る ▶住宅本体を支える幅広、ダブル鉄筋の基礎 どれだけ強い構造でも、地盤や基礎が弱ければ建物は地震に耐えられません。 地盤調査を行い、必要に応じて表層改良や柱状改良などの地盤補強を行いましょう。 さらに、建物の重さや地盤の性質に応じて「ベタ基礎」や「布基礎」など最適な基礎工法を選ぶことが重要です。 特に耐震性を高めたい場合は、基礎幅の拡張、二重鉄筋の配置といった対策も効果的です。 実績のある会社への依頼も重要 耐震性の高さを証明するうえで、設計上の数値や施工実績に加えて、実際に大きな地震を受けた際に「無傷」であったという明確な実績も重要です。 本当に強い構造かどうかは揺れを体験しなければ分かりません。 過去の地震で損傷ゼロだった住宅が多数存在する会社は、その構造と工法が現実の地震で効果を発揮した証拠です。 耐震構造の本質を見極めるには、机上の数値に加えて揺れを耐え抜いた「結果」で判断しましょう。 ▶過去の震災で無傷の実績を持つ百年住宅の家 正方形に近いバランスの良い間取りを選ぶ 建物の形状は耐震性に大きく影響します。 耐震性の面で理想的なのは、正方形に近いシンプルな形状です。 凹凸の多い間取りやL字・コの字型のプランは、地震時に揺れが集中しやすく、ねじれや変形のリスクが高くなります。 また、開口部(窓や玄関など)の配置バランスにも注意が必要です。 耐力壁が偏ると「偏心」と呼ばれる不安定な揺れ(ねじれ)が発生するため、上下階の壁や柱の位置も意識して設計することが大切です。 高い耐力の建材を利用する ▶建物を支える高い耐力の建材(PCパネル) 耐震性の高い家を建てるには、使用する建材そのものの強度も見逃せません。 たとえば、工場製作のPCパネルなど、「面」で地震力を受け止められる強度の高い建材を選ぶことで揺れに対する耐性が向上します。 ▶関連コラム:地震における『固有周期』とは?RC住宅が地震に強い理由を揺れの特徴から解説 ▶「共振現象」を防ぐ固有周期の短いWPC工法 工場生産の高強度なコンクリート壁を利用する手法として、「WPC工法」が挙げられます。 本工法は建物の固有周期を短く保ち、地震の揺れによる共振が発生する事態を防ぐ特性を持っています。 こうした工法を採用する住宅メーカーを選ぶことも、地震による被害を避ける対策です。 WPC工法については、以下の記事で詳しく解説していますので、耐震性の高い住まいをご検討中の方はぜひご覧ください。 ▶百年住宅が世界に誇る7つの性能 7つの日本一:耐震性能 まとめ│大地震でも無傷の住まいは「百年住宅」へ ▶大理石風外観とモミジを眺めるお気に入りLDK空間のある上質な和モダンの家【静岡市】 地震が多い日本では、建物の構造を正しく理解し、適切な対策を講じることが安心の第一歩です。 なお、家づくりを検討する際は、建物の構造や計算上の強度に加えて過去の地震でどれだけ被害が出なかったかという「実績」も重要な判断材料です。 百年住宅の家は、阪神・淡路大震災や熊本地震などにおいても「無傷」の結果を残しています。 こうした確かな実績を持つ住まいに興味のある方は、百年住宅までお気軽にご相談ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
「南海トラフ地震が発生したとき、どこに逃げるべきでしょうか?」 地震や津波の被害想定エリアに家を建てる場合、こうした疑問が生じることがあります。 命を守るためには、適切な避難先の選択や迅速な行動が欠かせません。 本記事では、高台や避難ビルなどの避難先の例に加え、家具や窓ガラスに対する地震対策、地震や津波に強い家づくりといった事前に検討したい対策についても解説します。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 南海トラフ地震とは?発生地域や確率、想定被害を確認 ▶引用:気象庁 南海トラフ地震について 南海トラフ地震とは、静岡県沖から宮崎県沖にかけて存在する「南海トラフ」と呼ばれる海底のプレート境界で発生が想定される巨大地震です。 過去にも繰り返し発生しており、次の発生も時間の問題とされています。 沿岸部では津波の被害も懸念されており、事前の備えが生死を分ける可能性があります。 南海トラフ地震が発生した場合、どういった被害が生じるのか公的機関のデータから確認しましょう。 発生地域:静岡県沖~宮崎県沖 発生確率:80%程度 想定規模:M9.0級 想定震度:震度6強~7 津波の高さ:最大10m以上 地震の揺れによる被害:約62.7万棟~134.6万棟が全壊、約3.8万人~5.9万人の死者 津波による被害:約13.2万棟~16.9万棟が全壊、約11.7万人~22.4万人の死者 ▶引用:内閣府 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ このように、南海トラフ地震は被災範囲や規模が甚大になる可能性がありますので、命や財産を守るために事前に取れる対策を検討する必要があります。 どこに逃げる?南海トラフ地震発生時の避難先 南海トラフ地震が発生した際、避難先の選択肢は生死を左右します。 地震後はすぐに津波が到達する可能性もありますので、居住地や状況に応じた適切な避難先をあらかじめ確認することが重要です。 たとえば、地震発生時の避難先の例として、以下の選択肢が挙げられます。 自宅近くの高台や避難ビル、避難タワー 自治体が指定する避難所(学校や公民館など) 自宅や近隣の高台など垂直避難できる場所 自宅近くの高台や避難ビル、避難タワー ▶引用:内閣府 津波避難ビル等に係る事例集 地震発生後に津波が想定される地域では、高台や避難ビル、避難タワーなどへの移動が最優先です。 特に海沿いや河口付近では数分以内に津波が到達する恐れがあるため、あらかじめ最寄りの高所や指定施設を確認しておくことが重要です。 自治体が指定する避難所(学校や公民館など) 自治体は、災害時に避難所として機能する場所を指定しています。 主に学校や公民館などが対象で、一定の耐震性や受け入れ体制が整えられています。 多くの避難所は災害の危険性が低い地域が指定されていますので、基本的には安全な場所です。 海岸沿いの住まいは即座に垂直避難 海岸沿いに住んでいる場合は、強い揺れを感じた時点で津波警報の有無に関係なく、すぐに高所へ避難しましょう。 高台や避難ビルなどが近くにない場合は、自宅の2階・3階など、できるだけ高くて丈夫な場所へ垂直避難する判断も必要です。 百年住宅の「津波シェルターペントハウス」のように、自宅にいながら津波を避けられる構造の住まいもありますので、周囲に避難先が見当たらない方は導入を検討してみましょう。 ▶屋上に設置する「津波シェルターペントハウス」で安心 津波の第一波が過ぎたあとは 津波は第一波で終わるとは限らず、数時間にわたって第二波、第三波が襲ってくることもあります。 安全が確認されるまでは高所にとどまることが基本です。 その後、避難指示に従って以下のような避難先を検討しましょう。 自治体指定の避難所:公共施設や福祉避難所など、ライフライン支援が見込める場所へ段階的に移動。 広域避難先:海岸部から離れた親戚宅やホテル、施設など、数日以上の避難に対応できる場所。 在宅避難:被害が少なく、安全が確保できる場合は自宅での生活継続も選択肢に。 最も心理的なストレスが少ない選択肢は、ライフスタイルを変えずに過ごせる「在宅避難」です。 一方で十分な強度のない住まいでは、地震時に倒壊、または大規模な損傷を受ける可能性がありますので、地震後の暮らしも含めて安心の暮らしを送りたい方は、大地震でも損傷を避けられる住まいがおすすめです。 ▶大地震でも安心「無傷の住まい」が分かるカタログ4点セットはコチラ 南海トラフ地震、津波への事前の対策 南海トラフ地震による被害を最小限に抑えるためには、日頃の備えが欠かせません。 避難場所の確認、家庭内の安全対策、家族との連携や経済的な準備など、次のとおり多方面からの事前対策が命と暮らしを守る鍵となります。 家具や窓ガラスに対する地震対策 地震や津波に強い家づくり ハザードマップの確認 非常持ち出し袋や備蓄品の準備 地震保険など経済的な対策 家族間の連絡方法の取り決め 家具や窓ガラスに対する地震対策 ▶引用:東京消防庁 家具類の転倒・落下防止対策の例 地震による負傷の多くは、家具の転倒やガラスの飛散が原因です。 特に幼児、高齢者の方がいらっしゃるご家庭では、家具の配置と固定、窓ガラスの破損対策が命を守る行動になります。 普段から自宅内の危険箇所をチェックし、次のような安全対策を講じておきましょう。 タンスや冷蔵庫、本棚はL字金具やベルトで壁に固定 キャスター付き家具にはストッパーやストッパーマットを使用 食器棚には飛び出し防止のロックを取り付ける 窓ガラスや姿見には飛散防止フィルムを貼る 寝室や子ども部屋には大きな家具を置かない 地震や津波に強い家づくり 地震や津波などの災害に強い住まいを建てることは、最も長期的かつ確実な備えです。 特に新築を検討している場合は、各種災害に強い家を意識して選択するとともに、自分たちの住む地域のリスクに応じた選択が求められます。 以下のような要素を取り入れることで、地震や津波への備えを強化できます。 耐震等級3に適合する仕様を選択 地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良を実施 接合部や基礎を強化した工法(例:ダブル配筋基礎)を採用 津波リスクがある地域では流出に強いRC造を選択 過去に発生した地震で損傷を受けていない会社を選択 「建ててから備える」のではなく、「建てる段階から備える」ことで、自宅の損傷を抑えられ、人命や資産を守ることにつながります。 ▶大地震でも無傷の実績「百年住宅」 ハザードマップの確認 南海トラフ地震では広範囲に揺れや津波のリスクが及びます。 自治体が提供するハザードマップを活用し、自宅周辺の危険区域や避難場所を確認しておきましょう。 ▶引用:静岡市 津波ハザードマップ 自宅や学校、職場ごとに浸水予想や避難ルートを事前に把握しておくことで、発災時に慌てず行動できます。 非常持ち出し袋や備蓄品の準備 地震や津波でライフラインが止まると、食料品や日用品が手元に届かなくなる可能性があることから、非常用持ち出し袋や備蓄品の準備も効果的です。 非常用持ち出し袋には水や保存食、懐中電灯、常備薬、衛生用品など最低限の生活用品を入れ、すぐに持ち出せる場所に保管しましょう。 また、自宅には数日分の備蓄品を確保しておくことも重要です。 地震保険など経済的な対策 建物や家財が損壊したとき、生活再建にかかる費用を軽減するためには地震保険などの経済的な備えも重要です。 地震保険は火災保険とセットで加入することとなり、また補償内容が契約ごとに異なりますので事前に確認しましょう。 検討するべきポイントは以下の通りです。 補償の対象範囲を確認する(建物、家財など) 保険金の支払条件(全損・半損など)を確認する 保険金と再建費用の差額を確認し、貯蓄や特約で不足分を補う 補助金や再建支援制度、被災者生活再建支援法なども理解しておく なお、そもそも南海トラフ地震の発生時に損傷を受けない建物、被害が軽微な建物であれば、経済的な心配をする必要もなくなります。 このため、過去の地震で損傷を受けていない、「無傷」の実績がある会社に依頼することがおすすめです。 ▶大地震でも無傷の実績「百年住宅」 家族間の連絡方法の取り決め 災害時は電話やインターネットがつながりにくくなるため、家族が離れているときの連絡の取り合い方を事前に話し合うことも重要です。 避難場所や集合場所をあらかじめ決めておくほか、災害用伝言ダイヤルやSNSの利用など、複数の手段を用意しておくと安心です。 また、子どもや高齢者も含めて家族全員が分かりやすい形で伝えることが大切です。 まとめ│南海トラフ地震への対策は「百年住宅」まで ▶施工事例:『海を眺めながら暮らしたい。』を叶える、屋上に津波シェルターの付いた“津波に強い家”【静岡市】 南海トラフ地震は発生タイミングが分からず、また発生時の被災範囲が大きくなる可能性もある地震です。 どこに逃げるか、どう行動するかを想定することで命や財産を守れる可能性が高まりますので、事前の対策が重要となります。 また、「在宅避難ができる家」を建てるという選択肢もあります。 被災時に自宅で避難できれば、避難所で起きがちなプライバシーや衛生面の問題を避けることも可能です。 百年住宅は、過去の巨大地震でも窓ガラス1つ割れない「無傷」の実績があります。 地震にも津波にも耐えられる構造で、家そのものが避難所になる安心を手に入れましょう。 家づくりに防災の視点を導入するなら、ぜひ一度、百年住宅にご相談ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
「壁式構造」とは、柱や梁を使わず、壁そのもので建物を支える構造です。 すっきりとした室内空間や高い耐震性が特徴ですが、壁の位置を変えるリフォームなどに制限があるといった制約もあります。 本記事では、壁式構造のメリットやデメリット、ラーメン構造との違い、見分け方までわかりやすく解説します。 新築一戸建てに耐震性を求める方は、ぜひご覧頂き参考にしてください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 壁式構造とは? 住宅の構造にはいくつか種類がありますが、その中でも壁で建物を支える構造が「壁式構造」です。 一戸建てのほか、低層のアパートやマンションでも見られ、すっきりした見た目の内観や耐震性の高さが注目されています。 しかし、間取りの自由度や将来的なリフォームに制約がかかるケースもありますので、事前に特徴を把握することが重要です。 壁式構造の特徴を紹介 壁式構造は、柱や梁を使わずに耐力壁(構造壁)で建物を支える構造です。 現場でコンクリートを打設する方法のほか、工場で製作したコンクリート製のパネルを現場で組み立てる方法も該当します。 こうした壁式構造の主な特徴は以下の通りです。 室内に柱や梁の出っ張りがなく、空間がすっきりする 耐震性が高く、構造体が損傷を受けづらい 遮音性や断熱性に優れ、快適な室内環境を実現しやすい 間取りの変更や開口部の増設が制限を受けることがある WRC造(壁式鉄筋コンクリート構造)との関係とは? 壁式構造について調べると「WRC造」と呼ばれる構造を目にすることがあります。 WRC造とは「Wall Reinforced Concrete(壁式鉄筋コンクリート構造)」の略で、これは壁式構造の形式のひとつです。 壁式構造は木材で作られることもありますが、WRC造は建材がコンクリートに限られます。 ラーメン構造とは? 壁式構造とラーメン構造は支え方も空間の特徴も異なりますので、用途や将来の使い方を考えるうえで理解しておきたいポイントです。 壁式構造は、壁そのものが建物の荷重や地震の力を支える方式ですが、ラーメン構造は柱と梁のフレームで建物を支える構造で、両者を比較すると以下のような違いがあります。 壁式構造 支える部材:壁が耐力要素 室内の構造:壁が多く、抜けない部分が多い 使用例:低中層マンション、小規模施設 ラーメン構造 支える部材:柱と梁で構成されるフレーム 室内の構造:間仕切りは自由、開口部を広く取れる 使用例:高層ビル、オフィス、商業施設など このように、同じ鉄筋コンクリート造の建物であっても異なる特徴を持ちますので、家を建てる際には木造、鉄骨などの建材に加えて、構造の形式についても把握することがおすすめです。 壁式構造の一種である百年住宅のWPC工法の住まいは阪神・淡路大震災やその他の巨大地震でも、窓ガラス1枚の破損もなく無傷です。 耐震性の高い住まいをご検討中の方は、「無傷」が証明する高い耐震性の家を建てる百年住宅にご相談ください。 ▶巨大地震でも「無傷」が証明する、耐震性の高い家は百年住宅まで 壁式構造とラーメン構造の見分け方 建売住宅やモデルハウスなどを見学する際、RC造に興味をお持ちの方は「この建物は壁式構造?ラーメン構造?」このように疑問を感じる場合もあります。 構造形式は間取りの自由度や建物の耐震性、将来の資産価値に直結しますので適切に見分ける必要があります。 壁式構造とラーメン構造を見分ける主な方法は次の2つです。 内観から構造を見分ける 登記簿や図面から確認する 内観から構造を見分ける方法 実際に物件を内見する際、以下のように室内の特徴からある程度は構造を見分けることができます。 室内に太い柱や梁が見える:ラーメン構造の可能性が高い 天井や壁がフラットで柱や梁の出っ張りがない:壁式構造の可能性が高い ただし、内装リフォームで柱や梁が見えにくくなっているケースもありますので、気になる物件があった場合は、次の方法で正確に確認しましょう。 登記簿や図面からの確認方法 建物の構造形式は、法務局の登記簿謄本や建築確認申請書、設計図面などで確認できます。 登記簿の「構造」欄に「壁式RC造」「鉄筋コンクリート造(壁式)」などの記載がある 設計図に「ラーメン構造」「柱・梁フレーム構成」の記載がある場合はラーメン構造 見た目だけでは判断しづらいケースもありますので、気になる物件があった場合は資料で確認する、またはスタッフに確認することが大切です。 壁式構造とラーメン構造はどちらを選ぶべき? 建物の構造形式は見た目や価格だけでなく、暮らし方や将来設計、資産価値にまで影響します。 壁式構造とラーメン構造、それぞれに優れた点がありますので、「どちらが正解」というよりは、どのような暮らしを望むかによって選び方が変わります。 家族構成や将来設計からの選び方 1つ目の選び方は、家族構成や将来設計など、個人のライフスタイルによる選び方です。 子育て世帯で長期間にわたって間取り変更の予定がない:壁式構造(耐震性が高くその他の性能も高いため、快適な暮らしになる) バリアフリー設計への改修や二世帯化を検討している:ラーメン構造(間取りの可変性が高くライフスタイルの変化に追従しやすい) 家の基本性能を重視した選び方 2つ目の視点は、家の基本性能そのものに注目する選び方です。 快適性や安全性、省エネ性といった「暮らしの質」を重視する方には、壁式構造が最適です。 壁式構造は、壁全体で荷重や揺れを受け止める構造で、地震に強く、揺れを受けても室内の変形やズレが起きにくい特徴を有しています。 また、室内に柱や梁の出っ張りがないことから空間がすっきりと仕上がりますし、構造体が「面」で構成されることから気密性が高く、冷暖房の効率を高められ快適な温熱環境の暮らしを実現できます。 さらに、構造体の劣化が少なく、建物の性能を長期間にわたって維持しやすい点も壁式構造の特長です。長期的に「各種災害でも壊れにくく、修繕費も抑えられる住宅になる」ことから、安全性と経済性どちらの面からも安心できる選択肢となります。 ▶百年住宅の住まいは初期35年、最長100年保証 壁式構造のメリット 記事の終わりに、壁式構造を選ぶことでどういった特徴の住まいが完成するのか確認します。 まずは壁式構造特有のメリットをお伝えします。 壁式構造は構造体そのものが壁で構成されているため、住まいの安全性や快適性、省エネ性能に優れた特徴を持ちます。 こうした特徴も含めて、壁式構造には以下のようなメリットがあります。 耐震性が高く、地震に強い構造になる 地震の揺れを受けても変形、損傷を受けづらい 気密性が高く、省エネ性能に優れる 遮音性が高く、騒音被害を受けづらい 施工精度を高めやすい 工期が短くなる(特に工場生産の場合) 壁式構造の最大の魅力は、建物全体が箱のように一体化して揺れに強くなる点です。 地震による揺れを受けた際も、倒れないことは当然のこととして、壁全体で建物を支えることから損傷を受けづらく、被災後の生活再建が容易になる点は安心感につながります。 ▶地震・津波・台風・竜巻といった各種災害から家族を守る、百年住宅の家 壁式構造のデメリット 優れた耐震性や遮音性を持つ壁式構造ですが、一方で設計や住まい方に制約が出るケースもありますので、把握しておくことをおすすめします。 壁の位置を変更するリフォームが難しい場合がある 設備の配管ルートを十分に検討する必要がある 壁そのものが構造体となる壁式構造は、耐力壁の移動や撤去が難しいケースがあります。 このため将来的な間取りの変更やリノベーションの自由度が低いケースがあり、「ライフスタイルの変化に対応しにくい構造」と指摘されることもあります。 壁式構造を選ぶ場合は、長期的なライフプランを考慮したうえで設計することが重要といえます。 まとめ|壁式構造の特徴を理解して満足できる選択を ▶施工事例:30畳の大空間LDKと富士山が見える屋上ジャグジーのある家【沼津市】 壁式構造は、高い耐震性や遮音性、省エネ性能を兼ね備えた、安心で快適な住まいを実現できる構造です。 ただし、間取り変更の自由度や将来のリノベーションには一定の制限もあるため、ご自身のライフプランに合った選択が求められます。 「頑丈な住まいを長く安心して使いたい」とお考えなら、壁式構造(WPC工法)を採用し、実大実験や実際の大地震でも強度が実証されている「百年住宅」の住まいをご検討ください。 災害に強く長寿命な構造を追求した住まいで、ご家族の将来をしっかりと支えます。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
「南海トラフ地震の揺れが来ない県で、安全な場所に家を建てたい」このようにお考えではありませんか。 津波の被害を直接受けにくい内陸県や、震源から距離がある北日本の一部では、比較的リスクが低いとされています。 しかし、日本に地震のリスクがゼロの地域はありません。 本記事では、南海トラフ地震の被害が比較的少ないと想定される県の特徴から、耐震化や防災対策まで詳しく解説します。 ご家族の安全を第一に考えた住まいをお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 南海トラフ地震とは 南海トラフ地震は、日本の広範囲に深刻な被害をもたらすと予想される巨大地震です。 まず、地震のメカニズムや発生予測について理解を深めましょう。 南海トラフの概要と地震発生の仕組み 南海トラフは、静岡県の駿河湾〜宮崎県の日向灘にかけて続く、海底の深い谷です。 この地域では、太平洋の海底にある海洋プレートが、日本列島がある大陸プレートの下に潜り込んでいます。 潜り込みが続くと、大陸プレートが下に引っ張られ、大きなひずみエネルギーが溜まります。 蓄積されたエネルギーが岩盤の強度を超えると、プレートが勢いよく元の位置に戻ろうとして、巨大地震が発生する仕組みです。 震源となる海底の範囲が広いため、地震が起きると、関東地方〜九州地方にかけての太平洋側で激しい揺れが生じ、同時に大きな津波も発生します。 南海トラフ地震の発生予測と周期 気象庁の発表によると、南海トラフでM8〜9の大地震が30年以内に起こる確率は約80%に達しています。 ▶参考:南海トラフ地震に関連する情報|気象庁 過去の記録を見ると、南海トラフでは1400年間で12回の大地震が確認されており、約100年〜200年の間隔で大地震が繰り返し発生しています。 南海トラフ地震が「なかなか起きない」と言われる理由の一つは、地震の発生間隔にばらつきがあることです。 しかし、発生確率の高さを考慮すると、決して油断できない状況が続いています。 南海トラフ地震の予測は難しい 南海トラフ地震の前兆を察知し、発生を正確に予測することは、現在の科学技術では難しいとされています。 南海トラフ地震臨時情報などの発表に頼るのではなく、建物の耐震化・家具の固定・非常食の備蓄・避難場所や経路の確認など、日頃の備えが大切です。 お住まいの地域のハザードマップを確認し、備えておきましょう。 ▶参考:南海トラフ沿いの大規模地震の予測可能性について|内閣府 南海トラフ地震で揺れが来ない県・被害が少ない県 南海トラフ地震の被害想定を踏まえ、被害が比較的少ないと考えられる県を見ていきましょう。 南海トラフ地震の揺れが来ない県はあるのか 南海トラフ地震にかぎらず、2024年に観測された地震回数を見ると、日本国内で地震の揺れがまったく来ないエリアはありません。 気象庁の統計によると、2024年の都道府県別震度観測回数では、全ての都道府県でなんらかの揺れが観測されています。 地震の頻度に差はあるものの、日本列島全体が地震活動の影響を受けています。 ▶参考:令和6年(2024 年)の都道府県別の震度観測回数表 27ページ|気象庁 被害が少ない・大丈夫と想定される県 南海トラフ地震では、震源に近い太平洋沿岸部で大きな被害が予想される一方、被害の種類や程度によって、比較的リスクが低いと考えられる県はあります。 ただし、日本全体が地震活動のリスクにさらされているため、南海トラフ地震以外のリスクも含めて、さまざまな視点での検討が必要です。 津波の被害を受けにくい県 津波による直接的な被害は主に沿岸部で発生するため、内陸県は津波のリスクが低いと言えます。 長野県 ・岐阜県 ・群馬県 ・栃木県 ・山梨県 ・滋賀県 これらの県は海に面していないため、津波による直接的な被害を受ける可能性は低いです。 ただし、内陸部でも地震による揺れの被害は想定されるため、完全に安全とはいえません。 地震の揺れが比較的少ない県 震源から距離がある北日本の一部では、南海トラフ地震による揺れが比較的小さいと予想されています。 北海道 ・青森県 ・秋田県 ・山形県 ・岩手県 など しかし、これらの地域でも過去に地震が発生した記録があり、南海トラフ地震以外の災害リスクがあることを忘れてはいけません。 南海トラフ地震への備えと対策 南海トラフ地震に備えるには、事前の準備と日頃の対策が欠かせません。 今日からできる対策を紹介します。 自宅でできること|耐震化から備蓄まで 家具や家電の固定・自宅の耐震化 食器棚やテレビ・本棚などを壁に固定して、転倒による怪我を防止し、避難経路を確保しましょう。 寝室では、就寝中に家具の下敷きにならないために、ベッド周辺には背の高いタンスや本棚を配置しないよう、家具の配置を工夫することが大切です。 また、建物の耐震性を高めることは、地震被害を軽減するだけでなく、避難所生活による健康リスクを回避するのに効果的な対策です。 ご自宅が安全であれば、エコノミークラス症候群や感染症のリスク、精神的ストレスといった避難所生活でのさまざまな問題を避けられます。 百年住宅では、高い耐震性能により、地震の被害を最小限に抑える住宅を実現します。 百年住宅の耐震へのこだわりをこちらでご覧ください。 ▶耐震性能 食料・飲料水・日用品の備蓄 最低3日分、できれば1週間分の食料と飲料水を備蓄しましょう。 飲料水:1人1日3リットルを目安に準備 食料:缶詰、レトルト食品、乾パンなど、長期保存できるもの 日用品:トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュなど その他:必要に応じて、生理用品や紙おむつなど 定期的に賞味期限などを確認し、古いものから使う「ローリングストック法」がおすすめです。 防災グッズ・非常用持ち出しバッグの準備 必要なものを非常用持ち出しバッグにまとめ、すぐに持ち出せる場所に保管しましょう。 懐中電灯 ラジオ 救急用品 現金、身分証明書のコピー マスク、消毒用アルコール 常備薬 ポータブル電源 ポータブル電源やモバイルバッテリーがあると、停電時にも情報収集やご家族の安否確認ができて安心です。 家族同士の安否確認方法の確認 災害発生時にご家族がバラバラの場所にいる場合を想定し、安否確認の方法を事前に決めておきます。 災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板の使い方を、ご家族全員で確認しておくことが大切です。 ▶参考:災害が起きる前にできること|首相官邸 避難に関する準備 ▶引用:津波ハザードマップ|静岡市 ハザードマップの確認 お住まいの地域の津波・浸水・土砂災害のリスクを確認しましょう。 各自治体が公表しているハザードマップを活用して、ご自宅周辺の危険箇所を把握することが防災の第一歩です。 百年住宅では、ご自宅周辺のハザードマップに加えて、地盤強度診断・土砂災害リスク・液状化リスクなどのレポートを無料でお送りいたします。 こちらからお気軽にお問い合わせください。 ▶家づくりの前に建築予定地の「地震の危険度」を調べませんか? 避難場所・避難ルートの確認 最寄りの避難所までの経路をご家族全員で実際に歩いて確認し、ルートを把握しておきます。 一つのルートが使えない場合に備えて、代替ルートも確認しておくことが安全な避難につながります。 家族との安否確認方法・連絡手段の取り決めと防災訓練の実施 ご家族それぞれの勤務先や学校から避難所までのルート、連絡が取れない場合の集合場所なども決めておきます。 年に一度は、ご家族で実際の動きを確認することも大切です。 南海トラフ地震発生時・発生後に取るべき行動 被害を少しでも減らすために、地震が発生した際にとるべき行動を紹介します。 地震発生時の行動 頑丈なものの下へ隠れる・頭を守る 地震の揺れを感じたら、まず身の安全を確保します。 机やテーブルの下に潜り、頭を保護することが最優先です。 近くに隠れる場所がない場合は、クッションなどで頭を守りましょう。 火の元の確認・初期消火 揺れが収まったら、火の始末です。 ガスコンロやストーブなどの火を止め、ガスの元栓を閉めます。 火災が発生している場合は無理をせず避難を優先しましょう。 避難経路の確保 ドアや窓を開けて避難経路を確保します。 建物の歪みによってドアが開かなくなることがあるため、早めに出口を確保することが大切です。 地震発生後の行動 情報収集 ラジオやテレビ、スマートフォンなどを使って情報を集めます。 津波警報や避難指示の発表、交通機関の運行状況などを確認しましょう。 家族や周囲の人の安否確認 ご家族の安否や、近所の人で怪我をしている人がいないかチェックします。 避難の判断 以下の場合は速やかに避難しましょう。 津波警報や注意報が発表された場合 建物が倒壊する危険がある場合 火災が発生している場合 津波の危険がある場合は海岸や河川から離れて高台へ、建物の倒壊や火災の危険がある場合は指定避難所へ速やかに避難してください。 まとめ|南海トラフ地震への正しい理解と備えで家族を守る ▶施工事例:シンプルだけど木の温もりを感じる【白と木の家】 効果的な木目の使い方に注目!【静岡市】 内陸県では南海トラフ地震による津波の直接的な被害を受けにくく、震源から距離がある北日本では揺れが比較的小さいとされていますが、それでも地震への備えは欠かせません。 家具の固定、備蓄の準備、避難場所の確認だけでなく、地震に強い構造や高い耐久性を備えた住宅は、南海トラフ地震の被害を軽減します。 南海トラフ地震はいつ発生してもおかしくない状況です。 「まだ大丈夫」と考えるのではなく、「今日から備える」という気持ちで防災対策に取り組むことが、安全で安心な暮らしにつながります。 地震や津波などの災害に対して、高い安全性能のある住宅をお考えの方は、ぜひ百年住宅までお気軽にご相談ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
南海トラフ地震でとくに危険とされる県は、静岡・愛知・三重・和歌山・高知などの太平洋沿岸部です。 震度7クラスの揺れと津波により、これらの地域では甚大な被害が予想されています。 本記事では、南海トラフ地震の概要からエリア別の危険度、地震発生に備えて今からできる対策もご紹介します。 安全で安心な住まい選びや防災対策の参考として、ぜひ最後までご覧ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 南海トラフ地震とは 南海トラフ地震は、日本列島に壊滅的な被害をもたらす可能性がある巨大地震です。 発生メカニズムと予測について詳しく見ていきましょう。 南海トラフの概要と地震発生のメカニズム 南海トラフとは、駿河湾〜日向灘沖にかけての海底にある深い溝状の地形のことです。 この海域では、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいます。 沈み込みによって大陸プレートが引きずられ、限界に達すると一気に跳ね上がり、巨大地震が発生します。 地震が発生すると、震源域が広範囲にわたるため、東海地方〜九州地方にかけての太平洋沿岸部で強い揺れと津波が発生します。 とくに、プレート境界に近い地域では震度7に達する激しい揺れが予想されます。 南海トラフ地震の発生確率は80% 気象庁の予測では、今後30年間で南海トラフ巨大地震が起こる可能性は約80%とされています。 これは、日本で起こる可能性がある地震のなかでも高い確率です。 過去の記録を見ると、南海トラフでは1400年間で12回の大地震が確認されており、約100年〜200年の間隔で大地震が繰り返し発生しています。 最近では、1944年に昭和東南海地震、1946年に昭和南海地震が発生しており、前回の地震から70年以上が経過しているため、次の巨大地震の発生が警戒されています。 ▶参考:南海トラフ地震に関連する情報|気象庁 南海トラフ地震でどこが危ないのか|被害の全体像とエリア別の危険度 南海トラフ地震では、最大マグニチュード9クラスの地震による広域な揺れと、太平洋沿岸部を襲う津波によって、東海地方〜九州地方にかけて広い範囲での被害が想定されています。 想定される震度 南海トラフ地震の発生時に、エリア別に想定される震度は以下のとおりです。 関東地方:最大震度6弱 中部地方:最大震度7 近畿地方:最大震度7 中国地方:最大震度6強 四国地方:最大震度7 九州地方:最大震度7 ▶引用:南海トラフ地震で想定される震度や津波の高さ|気象庁 想定される被害 南海トラフ地震が発生した場合、日本全体に甚大な被害をもたらすと予想されています。 死者・行方不明者数:最悪の場合約29万8000人(東日本大震災を大きく上回る規模) 避難者数:最大で880万人 経済被害:資産等の被害約171.6兆円、経済活動への影響約36.2兆円 171.6兆円の被害規模は、東日本大震災における被害の約10倍の規模です。 ▶参考:南海トラフ巨大地震最大クラス地震における被害想定について|内閣府報告書 ▶参考:防災・減災、国土強靱化~中長期的な視点からの問題提起~|国土交通省 耐震等級で最も高い「耐震等級3」の家で倒壊を免れたとしても、住宅の構造に歪みや傾きがあると修繕が必要になります。 ハウスメーカーに相談する際は、過去の地震での被害状況を確認しましょう。 東⽇本⼤震災の津波や熊本地震で窓ガラス1枚も割れず無傷だった百年住宅の実績について、こちらでご確認いただけます。 ▶災害に負けない、家族の安全を守る家。 危ない県とエリア別の被害想定 南海トラフ地震が発生すると、静岡県〜宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があります。 また、隣接する周辺の広い地域では震度6弱〜震度6強の強い揺れになると想定されています。 とくに危険性が高いとされる地域は以下のとおりです。 ・静岡県・愛知県・三重県・和歌山県・徳島県・愛媛県・高知県・大分県・宮崎県 など これらの太平洋沿岸部地域では、強い揺れに加えて津波による被害も予想されるため、二重の危険にさらされます。 とくに注意すべき危険箇所は、津波浸水域や土砂災害警戒区域、液状化の危険性が高い地域です。 国土交通省や各自治体が公表しているハザードマップを活用して、お住まいの地域の危険性を事前に把握しておきましょう。 百年住宅では、お住まいの場所のハザードマップの他に、地盤強度診断・土砂災害リスク・液状化リスクなどのレポートを無料でお送りいたします。 以下からお気軽にお問い合わせください。 ▶家づくりの前に建築予定地の「地震の危険度」を調べませんか? 比較的被害が少ない・安全とされる地域はあるのか 南海トラフ地震において、以下の地域は比較的被害が少なく、安全とされています。 内陸部で津波の影響を受けにくい地域:長野県 ・岐阜県 ・群馬県 ・栃木県 ・山梨県 ・滋賀県 震源から距離がある北日本:北海道 ・青森県 ・秋田県 ・山形県 ・岩手県 など しかし、日本列島には大小2000を超える活断層があり、南海トラフ地震以外にもさまざまな地震リスクが潜んでいます。 ▶引用:主要活断層の評価結果|地震調査研究推進本部 「自分の住む地域は大丈夫」と考えるのではなく、全国どこであっても防災への備えは必要です。 南海トラフ地震への備えと対策 南海トラフ地震に備えるには、事前の準備と正しい知識が不可欠です。 今日からできる対策について見ていきましょう。 事前にできること|今日から始める防災対策 家具の固定:食器棚や本棚、テレビなどを壁に固定し、転倒による怪我や避難経路確保のため、とくに寝室ではベッド近くに重い家具を置かない 非常用持ち出し袋の準備:最低3日分の食料と水・懐中電灯・ラジオ・救急用品・現金・身分証明書のコピーなどをご家族の人数分準備し、すぐに持ち出せる場所に保管する 水や食料の備蓄:最低3日分、できれば1週間分を準備する(水は1人1日3リットル、缶詰やレトルト食品、乾パンなど保存のきく食料) 避難場所・避難経路の確認:家族全員で最寄り避難所までの経路を実際に歩いて確認し、複数ルートを把握してスムーズな避難を可能にする 感震ブレーカーの設置:設定震度以上の揺れを感知すると自動的に電気を遮断し、電気火災、通電火災のリスクを軽減する 建物の耐震化:法定基準を上回る耐震等級3を目指し、地震に強い住まいを実現する 現行の耐震等級を満たしている建物であっても、大地震後は躯体にダメージを受けている可能性があるため、専門家による点検と必要に応じた補修工事が必要です。 ▶参考:災害が起きる前にできること|首相官邸 百年住宅では、地震や台風によって、全壊・半壊した場合でも35年間保証いたします。 構造躯体も最長で100年保証いたしますので、災害に強い住宅をご検討の際はお気軽にご相談ください。 ▶SUPPORT|家族の幸せを守り続ける業界最長35年の地震保証・津波保証・台風保証 地震発生時に取るべき行動 地震の発生時は、まず身の安全を確保するため、机の下に潜る・頭を保護する・倒れやすいものから離れるなどの行動を瞬時に取ることが大切です。 揺れが収まったら、火の始末を行い、出口を確保します。 ドアや窓を開けて避難経路を確保し、家族の安否を確認したうえで、必要に応じて避難を開始します。 慌てて外に飛び出すのではなく、周囲の安全を確認してから行動しましょう。 津波避難が間に合わない地域では、津波警報の解除後に、浸水想定区域外へ1週間の事前避難をすることも必要です。 事前避難対象地域は、自治体によって定められておりますので確認しておきましょう。 まとめ|住宅選びで南海トラフ地震の被害リスクは下げられる ▶施工事例:家族の暮らしにフィットする工夫が詰まった、コミュニケーションを育む家【沼津市】 南海トラフ地震は、日本列島の広範囲にわたって甚大な被害をもたらす可能性があります。 とくに太平洋沿岸地域では震度7の揺れや津波など、予測されている被害は深刻です。 住宅選びにおいては、耐震性に優れた住宅が家族の命と財産を守ることにつながります。 南海トラフ地震に備えた耐震性の高い住まいをお探しの方は、百年住宅までお気軽にご相談ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現
「東海地震はいつ起きてもおかしくない」と言われることがあります。 しかし、予測から一定の期間が経過しても、いまだ発生していないことも事実です。 本記事では、発生確率が高いとされる東海地震が起きていない理由を解説します。 今できる地震対策の例を具体的に紹介しますので、防災について考えるきっかけとしてご覧ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 そもそも東海地震とは? ▶引用:気象庁 東海地震とは 東海地震は、南海トラフ沿いで想定されている大規模地震(通称「南海トラフ地震」)を構成する地震のひとつで、駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするマグニチュード8クラスの巨大地震を指します。 この地域では、1854年の安政東海地震以降、大規模な地震が発生していません。 しかし、御前崎周辺の地盤の沈降や、駿河湾を挟んだ地点の距離が縮まるなど、プレートのひずみが溜まっていることが観測されています。 このため、「いつ発生してもおかしくない」と長年警戒されてきました。 また、南海トラフ巨大地震全体はおよそ100~150年ごとに発生しており、前回(1944年、1946年)から80年近く経過した現在では、東海地震を含む広範囲で地震が発生する確率が高まっているといわれています。 東海地震の概要を確認したところで、なぜ「いつ起きてもおかしくない」と言われながら未だ発生していないのか理由を確認しましょう。 東海地震が起きていない理由とは? 東海地震は「いつ起きてもおかしくない」と言われていますが、実際には1854年の安政東海地震から現在まで、大規模な地震は発生していません。 どうして東海地震は長いあいだ発生していないのでしょうか。 理由を知るためには、東海地震が発生する原因を確認する必要があります。 ▶引用:静岡県 静岡県で想定されている地震 こちらの図のように、東海地震はフィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込み、プレートに蓄積した歪みが限界に達して跳ね上がったとき発生するものです。 つまり、以下のような要因で急激なプレートの跳ね上がりが起きていないことが東海地震が発生していない理由と考えられます。 プレートの歪みが限界に達していない 周辺の微細な地震で歪みが解消されている 想定より跳ね上がりの周期が長い 沈み込みの速度などが変化している なお、こうした要因は複雑に絡み合っており、単純な周期論(◯◯年ごとに発生)だけで地震を予測することは困難です。 一方で、いつ発生するのか分からないことから、まさに今備えることが重要ともいえます。 ▶大地震を見据えた家づくりは「無傷の家」がおすすめ 東海地震発生に備える7つの対策 ここからは、住宅の耐震化から避難体制の確認、日用品の備蓄まで、家庭や地域で実践することをおすすめする7つの対策を紹介します。 地震に強い建物の建築 既存の住宅への耐震診断、補強の実施 家具や家電の転倒、落下防止対策 飲料水、食料、非常用トイレなどの備蓄 ハザードマップの入手と被災地域の把握 避難ルートや避難所の事前確認 災害時の連絡手段の確保 地震に強い建物の建築 地震による人的被害の多くは、建物の倒壊が原因です。 このため、家づくりの段階から耐震性の高い設計を取り入れることが重要となります。 地震による倒壊を防ぐために、新築時に意識したいポイントは以下の通りです。 高い耐震性を確保する、耐震等級2~3の取得 強固な建材の利用や壁式構造など、揺れに耐える構造の採用 地震波との共振を避けるための、固有周期への配慮 こうした耐震性への配慮はハウスメーカー各社が打ち出していますが、特に地震に強い家を目指す場合は、過去の地震に対する耐震の実績を確認することが有効です。 たとえば、百年住宅の建てるWPC工法の住まいでは、次のような地震を受けても、窓ガラス一枚も損傷を受けておらず無傷でした。 耐震性の高さを実績として確認できます。 1995:阪神・淡路大震災 2011:東日本大震災 2016:熊本地震 2024:能登半島地震 こうした実績のある会社に依頼することで、長期にわたり地震に耐えられる安心の住まいを手に入れられます。 依頼する住宅会社を選ぶ際、過去の地震被害による一部損害などの被害の有無を確認することが重要です。 地震発生後に補修を強いられる建物と補修が不要な建物では、震災後の生活再建に大きな差が生まれます。 ▶百年住宅は巨大地震でも「窓ガラス1枚の破損もなし」 既存の住宅への耐震診断、補強の実施 新築住宅に比べ、1981年以前に建てられた旧耐震基準の住宅など既存の住宅は、地震に対する強度が不足している可能性があります。 こうした住宅に住んでいる場合は、まず耐震診断を受け、必要に応じて補強工事をすることが重要です。 たとえば、耐震対策として有効な補強ポイントは以下のとおりです。 基礎のひび割れ補修や補強 筋交い(すじかい)や構造用合板の追加 接合金物による柱、梁の固定強化 屋根の軽量化(重心を下げて揺れを抑える) など 1981年以前に家を建てている場合など著しく耐震性が低い場合、また東海地震に対して強い不安を抱えている方は、住まいの建て替えも選択肢に含めてみましょう。 家具や家電の転倒、落下防止対策 ▶引用:静岡県 阪神・淡路大震災における人的被害の原因 地震による被害は建物の倒壊だけでなく、家具や家電の転倒、落下による負傷も報告されています。 特に就寝中や避難経路上での転倒事故は命に関わる危険がありますので、家具や家電に対しても地震対策を施すことが重要です。 タンスや本棚はL字金具や突っ張り棒で固定 テレビや冷蔵庫などの家電も、耐震ベルトなどで転倒防止 ガラス扉には飛散防止フィルムを貼る 家具の配置を見直し、寝室や出入り口周辺は空間を確保する こうした対策に加えて、建物自体が倒壊、損傷しづらい強固な構造であることも被害の軽減に直結します。 飲料水、食料、非常用トイレなどの備蓄 ▶引用:名古屋市 非常持出品・備蓄品の準備について 大規模な地震が発生すると、電気や水道などライフラインの停止が数日から数週間に及ぶ可能性があります。 電気、水道、ガスが使えなくなる状況を想定し、家庭内での備蓄は最低3日分、できれば1週間分を目安に準備しておきましょう。 備えておくべき主な物資は以下のとおりです。 飲料水(1人1日3リットル×家族人数分) 常温保存できる食料(缶詰、レトルト、栄養補助食品など) 非常用トイレ(携帯トイレや凝固剤) カセットコンロ、予備ボンベ 使い捨て食器、ウェットティッシュ、乾電池 など こうした物資を家の中に備えることで、万が一ライフラインの寸断があった場合でも在宅避難時の暮らしの質を落とさずに済みます。 ハザードマップの入手と被災地域の把握 災害のリスクがあるエリアに住まざるを得ない場合でも被害を最小限に抑えるためには、周辺地域の危険性を正しく把握しておくことが大切です。 自治体が提供するハザードマップを活用することで、地震や津波などのリスクを事前に知り、対策に活かすことができます。 確認するべき主なポイントの例は以下のとおりです。 自宅や職場が震度6弱以上の揺れの想定区域かどうか 液状化、津波、土砂災害のリスクの有無 自治体が独自に公表しているハザードマップを確認することのほか、国土交通省「重ねるハザードマップ」を利用しスマートフォンから気軽に閲覧することも可能です。 ▶引用:国土地理院 ハザードマップポータルサイト なお、百年住宅では、ご希望の住所に対して以下の項目について危険度を確認するサービスを無料で実施しています。 地震危険度 地盤強度診断 土砂災害リスク 液状化リスク など 事前に災害についての危険度を確認することで、考えられるリスクに対応する住まいを建てられますので、ぜひお気軽に「地震危険度無料調査」をお試しください。 ▶家づくりの前に建築予定地の「地震の危険度」を調べませんか? たとえば地震被害に遭遇する可能性がある場合は耐震性の高い家を、津波被害に遭遇する可能性がある地域では、次のようなシェルター付きの家にすることで災害に備えることが可能です。 ▶屋上に設置する「津波シェルターペントハウス」で安心 避難ルートや避難所の事前確認 地震発生後は、余震や火災、津波などの二次災害によって、自宅に留まることが危険な場合もあります。 このため、あらかじめ安全な避難ルートや最寄りの避難所を確認しておくことが大切です。 確認すべき主なポイントは以下のとおりです。 最寄りの指定避難所と、その収容人数、設備状況 徒歩で移動できる複数の避難ルートの確保(狭い道、橋、崖などの危険箇所は避ける) 日中、夜間、悪天候時など、状況別にルートを想定 高齢者や子どもと避難する場合の所要時間や負担を想定 地域の防災マップや避難所一覧は自治体のホームページで確認できます。 家族で実際に歩いてみて、地震や関連する災害による危険性を確認することも重要です。 災害時の連絡手段の確保 大規模な地震が発生すると、携帯電話やインターネットなどの通信インフラが一時的に使えなくなることがあります。 安否確認や避難情報の共有ができなくなる事態に備え、連絡手段を事前に家族で確認、準備しておくことが重要です。 備えておきたい連絡手段と対策の例 家族間での災害時の安否確認方法(集合場所、メモの残し方など) 災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板(Web171)の使い方を共有 モバイルバッテリー、ソーラー充電器の備蓄 スマホの緊急速報、防災アプリを事前にインストール こうした取り決めを事前に実施することで、東海地震が発生した場合に命を守ることにつながります。 まとめ│東海地震への備えは「今すぐ」に ▶施工事例:木の風合いや質感を引き立てるダークグレーの家【裾野市】 東海地震は、「いつか起きる」ではなく「いつ起きても不思議ではない」とされる地震です。 予測が難しい以上、発生を前提とした備えが何よりも重要です。 建物の耐震化から非常用品の備蓄、避難経路や連絡手段の確認まで、今できる対策を一つひとつ確実に整えていきましょう。 東海地震にも耐えられる住まいを探している方は、百年住宅のWPC工法の住まいがおすすめです。 過去に巨大地震に遭遇した際の、窓ガラスの破損ひとつない「無傷」の実績でご家族の暮らしを守ります。 ▶大地震でも安心「無傷の住まい」が分かるカタログ4点セットはコチラ
RC造(鉄筋コンクリート造)はうるさいと言われることがありますが、これはRC造の性質によって引き起こされます。 RC造は、遮音・防音性能が高い一方で、物を落とすなどの衝撃音を伝えやすい性質を持っています。 しかし、工法や施工品質、工夫次第で快適な住環境を実現可能です。 本記事では、RC造が"うるさい"と言われる理由や対策、ラーメン構造との違い、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 ご家族が安心して暮らせる理想の住まいづくりの参考に、ぜひ最後までご覧ください。 ▶大地震でも無傷の家を「百年住宅」で実現 壁式構造とは 壁式構造とは、建物の構造形式の一つで、壁・床・天井を組み合わせた「箱」で外力を受け止める構造です。 壁式構造では、壁・床・天井が一体となって建物を支えるため、地震などの外力に対して建物全体で抵抗し、優れた耐震性能を発揮します。 一方で、軸組工法などの工法では、地震や津波・台風など外から加わる力を「線」や「点」で受けるため、力が部分的にかかります。 RC造の壁式構造はラーメン構造と比較して構造がシンプルであることから、施工性に優れており、コストを抑えられる場合があります。 また、壁式構造の建物では室内に柱や梁が出っ張らないため、すっきりとした室内空間になるのも特徴です。 家具の配置や室内レイアウトの自由度が高まり、居住性の向上にもつながります。 RC造が"うるさい"と言われる理由 壁式構造が音の問題を抱えやすいと言われる理由について、要因と対策をあわせて解説します。 RC造には伝えやすい音がある 一般的に、RC造(鉄筋コンクリート造)は木造やALC鉄骨造と比較して遮音性が高い構造です。 他の工法に比べて-55デシベル(dB)も室内へ入る音を軽減できます。 体感として、「電車通過時のガード下の騒音」が「静かな公園」程度まで軽減されます。 これは、コンクリートの高い質量による遮音効果と、隙間の少ない構造によるものです。 一方で、RC造のコンクリートは硬い材質であるため、以下のような衝撃を振動として伝えやすい性質を持っています。 物を落とした音 家具を動かす音 百年住宅では断熱材に発泡ウレタンを施⼯しており、室内外の⾳を遮断する効果を併せ持っています。 百年住宅では、標準仕様でこれらの遮音・吸音性能を確保しており、ご家族で映画や音楽などを、周囲を気にせずにお楽しみいただけます。 優れた遮音性能を実現する仕様について、こちらで紹介しています。 ▶遮音性能|圧倒的遮音性能の秘密 開口部から音が侵入する 遮音性能の高いRC造ですが、周辺環境によっては、窓からの音が気になることがあります。 幹線道路付近 鉄道沿線沿い 工場地帯 壁の遮音性能が高くても、開口部である窓やドアの遮音性能が低ければ、そこから音が侵入します。 対策として、窓を防音ガラスにして遮音性能を上げるのが有効です。 合わせガラスや異厚複層ガラスを採用することで、音が伝わるのを軽減します。 また、窓の配置や大きさの工夫により、音の侵入を抑えながら採光や通風を確保できます。 施工品質に問題がある 現場打ちコンクリートでは、天候や作業員の技術レベルにより、品質にばらつきが生じます。 稀なケースではありますが、以下のようにコンクリートの施工品質が規定に満たないと、期待される遮音性能が発揮されない可能性があります。 設計通りに施工されていない コンクリートの密度が不足している 隙間が生じている 養生期間が短い 百年住宅では、工場製造により、温度や湿度が管理された環境下でコンクリートを打設し、十分な養生期間を確保することで、安定した品質のPCパネル(プレキャスト鉄筋コンクリート)の製造を実現しました。 また、スランプ検査・表面水量測定・配筋検査・強度検査・製品検査・出荷検査など厳しい検査を経て製造しています。 PCパネル製造のこだわりについて、こちらで詳しく紹介しています。 ▶PCパネルについて ラーメン構造との違い|メリット・デメリット 壁式構造とラーメン構造はそれぞれ異なる特徴があります。 壁式構造 【壁式構造のメリット】 室内に柱や梁型が出ないため家具を配置しやすい コストを抑えやすい 工期を短縮できる 壁自体が構造になるため、室内に出っ張りができません。 これにより、すっきりとした室内空間を確保でき、家具の配置や内装計画の自由度が高まります。 また、構造がシンプルであることから設計や施工が比較的容易で、使用する鉄筋量も効率的に配置できるため、経済的なメリットもあります。 【壁式構造のデメリット】 間取りの自由度が比較的低い 大きな窓や開口部を設けにくい 将来的なリフォームに制約がある 構造体である壁の位置が決まると、その後の変更が困難になるため、将来的なリフォームや間取り変更には制約が生じる可能性があります。 また、大きな開口部を設けると構造強度が低下する恐れがあるため、慎重な構造計算が必要です。 百年住宅ではPC梁(※)を用いた梁付WPC工法によって、より安定・自由な住宅を実現しています。 ※PC梁とは、すべてのPC壁の上に配置する高さ38cmの部材のことで、壁と床パネルを連結し、より強度を高める技術 梁付WPC工法により、壁式構造でありながら開口部の制約を軽減し、より自由度の高い設計を可能にしています。 ラーメン構造 ラーメン構造とは、垂直方向の「柱」と水平方向の「梁(はり)」をつなげて「枠」を作り、建物を支える構造のことです。 【ラーメン構造のメリット】 間取りの自由度が高い 大きな開口部(窓やドアなど)を設けやすい 将来的な間取り変更に対応しやすい 吹き抜けなどの開放的な空間を作りやすい 壁の位置に制約が少なく、将来的な間取り変更やリフォームにも対応しやすい点が特徴です。 【ラーメン構造のデメリット】 室内に柱や梁が出っ張ることがある 壁式構造に比べてコストが高くなる場合がある 施工の手間が増える 構造体である柱や梁が室内に現れるため、家具の配置に制約が生じたり、天井の高さが部分的に低くなることで圧迫感をおぼえる場合もあります。 まとめ|壁式構造の家はハウスメーカー選びが重要 RC造が「うるさい」と言われる理由や、その多くが適切な設計と施工により解決可能な問題であることを紹介してきました。 壁式構造やラーメン構造などの構造に関わらず、RC造であれば、伝えやすい音と伝えにくい音があります。 高品質なコンクリートと厳格な品質管理により製造されたPCパネルを使用することで、現場打ちコンクリートでは達成困難な安定した遮音性能を実現できます。 壁式構造の住宅で快適な住環境を実現するには、豊富な経験と技術力、徹底した品質管理能力を持ったハウスメーカー選びが何より大切です。 百年住宅では、材料の品質管理から施工まで一貫した品質保証体制で、快適で安全な住宅をご提案しています。 壁式構造の家づくりや音環境についてご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。