レポート&スタッフブログ
7月8日(金)
近年、頻発している巨大台風や集中豪雨に強い家はどのような構造か。
結論からお伝えしますと
過去の巨大台風や豪雨での実績をみてみると、「鉄筋コンクリート住宅」が圧倒的な強さを発揮しています。
これから家づくりを始める人に向けて、木造住宅・鉄骨造住宅・鉄筋コンクリート造の住宅の中で、なぜ「鉄筋コンクリートの家」が巨大台風の豪雨や暴風雨に強いのかを解説していきます。
近年、地球温暖化の影響により豪雨が増えているといわれています。このまま地球温暖化が進行した場合、現在よりもさらに豪雨の数が増えると予想されており、これから家づくりを始める方は、豪雨対策・台風対策をしっかり考えてハウスメーカーを選ぶ必要があります。
巨大台風により被害を受けた鉄骨住宅
最近の台風被害として記憶に新しいのは、令和元年の台風15号と台風19号です。
右の写真のように、強風により屋根が飛ばされたり、豪雨による河川の氾濫で家が流されるなど多くの住宅被害をもたらしました。河川氾濫の洪水によって、鉄骨の家であってもこんなにも簡単に壊れてしまいます。(もちろん耐えている鉄骨の家もありました。)木造住宅の大半は破損したり流されたり大きな被害を受けていました。新築と思われる家であっても多数の被害が見受けられました。
一方、コンクリート住宅の被害は確認されませんでした。新築してすぐに家が壊れて想定外の出費となれば、ローンの返済計画も狂ってしまいます。では実際、補修費用はどのぐらいかかるのか。例えば、屋根の一部が破損した場合の修繕費は数十万円、広範囲になれば100万円以上は必要になります。外壁や基礎なら数百万円、建て替えなら解体費も必要となり2000万円以上となります。せっかく注文住宅で理想の間取り・新築を実現し、夢のマイホームを手に入れたとしても、毎年このような被害にビクビクしなければいけないということを考えると、ハウスメーカーを選ぶ段階から、もっと言えば家選びをする一番最初にどのような構造にするかを考えるべきといっても過言ではありません。
家づくりは構造選びから。
外観デザインやインテリアデザインや間取りを考えるのは楽しいしワクワクしますよね。これらも大切ですが、まずは毎年襲ってくる災害に対して安心して暮らせる家。災害でメンテナンス費がかからない家。ご家族の命を守るためにはどのような構造がよいかをしっかり考えることをお勧めしています。
<鉄筋コンクリート住宅の注文住宅 百年住宅についてはこちら>
では、台風の通り道「沖縄」ではどのような住宅構造が多いのか。沖縄では約70%の家が鉄筋コンクリートで建てられています。なぜ、沖縄では鉄筋コンクリート住宅なのか。それは簡単で、鉄筋コンクリート住宅は台風などの暴風雨に圧倒的に強く、そして長持ちするからです。
コンクリート住宅が並ぶ沖縄の風景
構造別 法定耐用年数の比較
暴風によって瓦が飛ぶ心配がない。暴風によって飛来物が外壁に当たっても外壁にヒビが入らない。そして長持ちする。毎年襲ってくる巨大台風に耐えるために、必然的にコンクリート住宅が多くなったのです。新築する時に、建築費が木造よりも若干高かったとしても、台風やシロアリに強く長持ちする鉄筋コンクリート住宅なら、一生涯にかかる費用(ライフサイクルコスト)は、結果的に安く抑えることができます。そしてなにより、毎年のようにビクビクおびえながら暮らす必要がありません。
全ての木造住宅ではありませんが、万が一自宅が倒壊したり損壊してしまい、多額の修繕費がかかることや、過酷な避難生活のこと考えると、台風の多い沖縄で木造住宅の選択肢が少ないのは当然かもしれません。沖縄県以外の方も、近年 巨大化して頻発している集中豪雨や台風について他人事ではなく、毎年襲ってくる身近な災害としてしっかり考えて家づくり計画してハウスメーカーをお選びいただければと思います。
▼住宅構造別のライフサイクルコスト(一生涯にかかる支出)の比較はこちら▼
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台風によって起こる住宅被害は、どのような被害が多いでしょうか。多く聞かれる住宅被害としては、暴風による屋根や外壁の破損、飛来物による外壁の破損です。その他、山間部では土石流、がけ崩れ、地すべりが発生し、住宅が押しつぶされて跡形もなく全壊したりそのまま流されてしまったりします。平野部では河川氾濫によって、住宅が浸水し大きな被害が発生しています。これらの災害に対して注文住宅の鉄筋コンクリート住宅は本当に強いのでしょうか。
●まずは「暴風による屋根や外壁の破損。飛来物による外壁の破損」についてです。
瓦衝突実験。時速30キロで瓦がPCパネルに衝突した瞬間。
台風の暴風によって、瓦が飛んでしまったり飛来物によって外壁が破損する被害をよく目にします。上写真のように実際にPCパネルに瓦を衝突させる実験では、鉄筋コンクリート住宅のPCパネルに時速30キロで瓦が衝突しましたが、全くの無傷でした。
<PCパネルとは?>
PCパネルとはとにかく硬くて強くて長持ちするコンクリートの事です。PCパネルは工場で徹底した管理のもと製造されます。一般的な現場打コンクリートのように天候や現場の状況に左右されることが無く限界まで水分量を減らすことができるため、密実なコンクリートを製造できます。PCパネルは一般的な現場打ちのコンクリートよりも約2倍の強度を持っています。海底トンネルや海や大きな川にかかる橋など、絶対に壊れてはいけない建造物に用いられています。
PCパネルなら瓦やほかの飛来物が飛んできても、割れたりヒビが入ったりすることはありません。注文住宅 百年住宅の住宅展示場(モデルハウス)の入り口にはPCパネルと巨大ハンマーが置いてあります。巨大ハンマーで思いっきりPCパネルの壁を叩いてみれば、PCパネルの強さを実感することができるでしょう。また、WPC鉄筋コンクリート住宅は屋根もフラットなコンクリートでできているため、瓦はありませんし屋根が飛ぶ心配もありません。竜巻でも耐えている多数の実績がありますので、台風程度の暴風雨ではびくともしません。
●続いては「土石流での住宅被害」についてです。
下の写真は、2014年8月に広島県の安佐南区で発生した土石流に耐えたWPC住宅
上の写真の通り、鉄筋コンクリートのWPC住宅は土石流が当たっても、破壊されたり流されたりすることはありませんでした。左下の写真ではガッチリと土砂をせき止めていいます。窓ガラスの被害はありましたが、土石流の通り道に建っていて沢山の巨大な岩が壁に衝突しても破損することがありませんでした。多くの土石流の現場を視察をしていますが、このような住宅はWPC住宅以外に見たことがありません。木造住宅は流され、軽量鉄骨や重量鉄骨の骨組みは折れ曲がり、壁は無くなっています。山間部での建て替え又は新築予定の方は、土石流は他人事ではなく、一番身近な自然災害としてしっかり考えてハウスメーカーを選ぶことをお勧めします。
●続いては「河川氾濫などの洪水による住宅被害」についてです。
2018年 西日本豪雨の河川氾濫により、岡山県倉敷市真備町では2100棟が全壊。2Fまで浸水するなど多くの被害をもたらしました。2019年 台風19号の河川氾濫では、床上浸水だけでなく家が流されるなどの被害も多数発生しました。2020年の7月豪雨。熊本県の球磨川などの氾濫でも同様の被害が発生しました。家が流される被害もありましたが、コンクリート住宅は重量があるため流されることはありません。
東日本大震災の巨大津波でも、重量のあるコンクリート造の建造物は流されることなくその場に残されていました。木造住宅は基礎だけを残し流され、鉄骨造は大きくゆがんだ鉄骨が残されていました。地盤などの立地条件にもよりますが、河川氾濫の洪水程度では、コンクリート住宅は流されることはありません。深夜に発生する災害や豪雨・暴風雨で外に出るのが危険な時に、コンクリート住宅なら流されないから2階や屋上に避難することで安全を確保することもできます。では、浸水するとどのような住宅被害をもたらすでしょうか。浸水すると下の写真の通り床下に大量の泥が溜ります。大量の菌を含む土砂を早く撤去しないと異臭だけでなく、木材の腐朽に繋がり改修費用が余分にかかってしまいます。
しかし素人だけで床を剥がすのは大変ですし、床を剥がした後の人力での汚泥撤去作業は数日では終わらず、想像以上に時間がかかります。過去の災害現場では、専用車(汚泥吸収車)に依頼しても、何週間も待たなければいけないのが実情のようです。一方ハウスメーカー百年住宅の鉄筋コンクリート住宅は、床下がありません。床は土と砂利とコンクリートで埋められているため、床下の汚泥撤去は不要となります。これにより復旧スピードは格段に上がり、修繕費用にも大きな差がでてきます。肉体的にも精神的にも過酷な避難所生活を最小限に抑えることができます。
ここまでで、鉄筋コンクリート住宅が巨大台風や集中豪雨による暴風雨や洪水・浸水に強い理由をお分かりいただけたと思います。 では実際に鉄筋コンクリート住宅に住んでいる方は、災害に対してどのように感じているのかをお聞きしました。
新築の計画をスタートして、まず最初に考えたのは家のデザインや住み心地でした。いろんなハウスメーカーを見ている中で、どこの住宅メーカーも自分の好きなデザインにできるとわかってから、構造について考えるようになりました。最近は地震だけでなく、台風などの自然災害が多発しているので、やっぱり家族が安心して暮らせる家が一番だと思い、強いと感じた鉄筋コンクリート住宅の家に決めました。実際住んでみて感じたことは、とてつもない安心感です。巨大台風の時も全く心配しないで、家で過ごすことができましたし、これからの地震についても全く心配していません。台風は毎年来ますので、台風に強い家・暴風雨にもビクともしない家は心強いですね。デザインも気に入っているので、このハウスメーカー、鉄筋コンクリート住宅を選んで本当に良かったと思っています。
F様との談話と重厚なデザインのコンクリート住宅の写真はこちら
最初は土地探しからスタートしました。条件は津波が届かないエリア。最初は鉄筋コンクリート住宅の家は選択肢にありませんでしたが、土地に強い鉄筋コンクリート住宅を扱うハウスメーカーから紹介された土地が高台でした。すぐ近くに山があるので、万が一 土石流が発生しても大丈夫な家の構造を調べていると、鉄筋コンクリート住宅しか無いという結論に達しました。お気に入りの土地と災害の事を考えて、結果的に両方を実現できるハウスメーカーでコンクリートの家を建てたという感じです。実際住んでみて思うことは、地震に強い、巨大台風に強い、暴風雨にもビクともしない、土石流にも強い、さらに強長持ちもして、コンクリートの家で建てて本当に良かったという気持ちです。デザインも他の家とは違う、重厚な雰囲気が気に入っています。
温暖化による巨大台風や豪雨の頻度、沖縄の家の特徴、台風や豪雨での住宅被害について紹介しました。それぞれの構造でメリットデメリットがありますが、
これらについて、過去の巨大台風や豪雨での実績からみても鉄筋コンクリート住宅が圧倒的に有利だと感じた方が多いのではないでしょうか。
地震や台風などの自然災害は時を選ばず襲ってきます。防災用品の準備や避難方法なども大切ですが、これから家づくりをはじめる方は、壊れない家(構造)を選ぶことができます。大切なご家族の命と一生に一度の大きな買い物となる財産を守るために、デザインや間取りの前に、まずは家の構造選びについてよく考えていただければと思います。家の構造はハウスメーカー百年住宅の住宅展示場(モデルハウス)の構造ルームで見ることができます。
『展示場の来場予約』はこちら(Amazonギフト最大10,000円プレゼント中)
様々なハウスメーカーの住宅展示場(モデルハウス)で、実際に構造を見て、触って、過去の災害での実績を確認して、後悔しない構造選びをしていただければと思います。
鉄筋コンクリート住宅の性能についてもっと詳しくお知りになりたい方はこちら