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6月30日(月)
「静岡の地震はやばいと聞いたのですが、本当ですか?」
このように指摘されるのは、南海トラフ地震の震源域に近い静岡県が、大規模な揺れや津波により大きな被害を受ける可能性があるからです。
本記事では、静岡県の地震の特徴や被害の想定、個人でできる7つの備えについても紹介します。
地震への不安を「備え」で、安心に変えるヒントをお届けします。
「静岡の地震はやばい」という指摘は本当なのでしょうか。
公的機関により、地震や津波などの被害の想定が公表されていますので、その実態を見ていきましょう。
静岡県は、海溝型地震と内陸型地震、どちらの地震も発生する可能性がある地域です。
上の図の中で、海側から伸びる青い線が南海トラフに関連する地震の原因となった影響範囲です。
一方で富士山の周辺地域に引かれた赤い線が内陸側の断層を示しています。
このように、静岡県は海と陸、どちらでも地震が起きる可能性がある特徴を持っています。
また、南海トラフ側で地震が発生した場合には津波が到達する可能性もありますので、地震に加えて津波への備えも求められます。
実際に過去に静岡県では、以下のとおり大きな地震が発生し被害が生じています。
今後も大規模な地震が発生する可能性はありますので、地震と津波、両面への備えが欠かせません。
南海トラフ地震が発生した場合、静岡県では震度7の揺れに加え、津波や液状化による被害が想定されています。
揺れと津波、液状化、3つの視点から被災リスクを確認しておきましょう。
南海トラフ地震が発生した場合、静岡県では震度6強〜震度7の揺れが広範囲で想定されています。
特に静岡市、焼津市、磐田市、掛川市などは震度7クラスの強震域に含まれ、建物に対する大きな被害が考えられます。
また、山間部での土砂崩れ、道路やライフラインの寸断など、二次被害の発生も懸念されます。
▶関連記事:南海トラフ地震が起こるとどこが危ないのか|県やエリア・対策も解説
静岡県沿岸部では、南海トラフ地震発生時に最短数分から24分以内に津波が到達する想定がなされています。
また、津波高さは静岡市で12m、下田市では最大33mの津波が想定されています。
市が公表している津波浸水予測によると、海岸から内陸1〜3kmにわたり浸水する地域も存在しますので、内陸側で家を建てる場合でも注意が必要です。
静岡県の沿岸部や河川沿いの低地では、液状化現象による建物傾斜や道路陥没などの被害も想定されています。
液状化が発生した場合、次のような被害につながります。
液状化についても、建築を予定している地域での被災予測と、地盤改良など具体的な対策を検討することが重要です。
なお、液状化被害の発生する地域のほか、各種災害について静岡市ではオンラインで情報を閲覧できるサービスがありますので利用しましょう。
ご紹介したように、静岡県では地震や津波の被害に遭遇する可能性はあります。
では、災害に対してどういった対策を取ればよいのでしょうか。
個人でも備えられる、具体的な7つの対策を紹介します。
地震や津波への備えとして、住まいそのものの強度を高めることは重要です。
家を建てるとき、借りるときには以下の点に注意しましょう。
中でも重要なポイントは、過去に地震の被害を受けても倒壊や損傷をしなかった実績です。
耐震等級3や制震、免震といった対策をとっていても、施工精度の問題などで倒壊、損傷する可能性はあります。
一方で過去に大きな地震を受けても倒壊を避けられた実績がある会社であれば、これから建てる家についても地震を耐える可能性が高まります。
▶関連記事:【地震に強い家】15の特徴・構造を解説│地盤、建物から被災後の対策までご紹介
津波被害を防ぐためには、立地選びや建築計画の工夫がポイントです。
具体的には、次のような対策を意識しましょう。
建築予定地が津波の被災範囲に含まれていて、なおかつ周囲に高台などがない場合は、RC造にして流出対策をした上で、屋上に避難スペースを設けることが効果的です。
▶津波を受けても命と財産を守れる「津波シェルターペントハウス」
揺れによるケガを防ぐには、身の回りの安全対策が欠かせません。
建物への地震対策に加えて、次のような工夫を取り入れましょう。
こうした対策を取れば、転倒や落下、飛散物を踏み抜くといったリスクを抑えられます。
地震の発生後は、使用していたストーブやガスコンロなどによって火災の発生リスクも高まります。
火災に備えるためには、次のような対策を検討しましょう。
なお、火災対策は紹介した「起こさないための対策」に加えて、周囲で火災が発生した場合に「類焼被害を避ける対策」も重要です。
たとえば耐火性の高いWPC造(コンクリート製)の住まいでは、隣家まで2mの距離で出火したケースでも燃え移らなかった実績があります。
▶2.0mの隣家からも延焼を受けない、百年住宅の「WPC造」
地震や津波の被害を避けるには、地形とリスクの把握が不可欠です。ハザードマップの確認を中心に、次の行動を実践しましょう。
地震や津波といった災害は突然発生します。
このため、いつ被災しても行動できるように、平時の今だからこそハザードマップを確認して、危険な場所や避難所までのルートを確認しましょう。
▶関連記事:南海トラフ地震発生時どこに逃げる?避難行動の想定や事前の対策も紹介
被災時は電気やガスなどのライフラインとともに、食料品などの運搬が滞る可能性があります。
国が公表している以下の備蓄品のリストを確認して、食料品や日用品を確保しましょう。
ライフラインに加えて、通信手段が遮断されたときの備えも忘れてはいけません。
次のように、被災時もご家族と連絡を取れるよう複数の手段を家族で決めておきましょう。
「電波がつながらない」という状況は発生することを前提に準備をしておくことが肝心です。
▶『海を眺めながら暮らしたい。』を叶える、屋上に津波シェルターの付いた“津波に強い家”【静岡市】
静岡県は、南海トラフ地震による強い揺れや津波、液状化といった複合的なリスクを抱える地域です。
こうした災害に備えるには、ハザードマップの確認や備蓄などに加えて、自宅を「地震に強い仕様にする」など住まいの耐震性を高めることも有効です。
百年住宅は、WPC工法による圧倒的な耐震性と、津波や火災にも強い強靭な住まいづくりを実現しています。
過去の大地震でも「無傷」の実績を持つその構造は、家族の命と暮らしを守る心強い選択肢となるはずです。
大地震は「いつか」ではなく「いつ起きてもおかしくない」ことを意識しましょう。
静岡で安心して暮らすために、まずは地震に強い家づくりから始めることをおすすめします。